薩摩会議2023 Day1 登壇者情報

「150年後の世界に、私たちは何を遺すのか」

薩摩会議は、この問いに鹿児島を取り巻くエコシステム全体で真正面から向き合い、そのエコシステムが新しい可能性を共に感じ取り、共に着想を得、共に未来を創造することを可能にするための対話型カンファレンスです。

150年。この時間スケールは鹿児島にとって、そして日本にとって大きな意味を持つ数字です。150年前、この薩摩の地から明治維新は起こり、そこから日本は近代化の一途を辿り、今に至ります。そして今、かつて彼らが当時の国を見て未来に思いを馳せた時に「このままではいけない」と立ち上がった頃と同じように、世界全体は大きな変革期にあります。

これからの150年。つまり5世代先の私たちの子孫が生きる地球そして鹿児島を思う時、いま動かなければ手遅れになってしまうかもしれない。まさにその分岐点に私たちは生きています。

社会システムだけでなく、私たち人類が地球や自然環境とどう共生していけるのかが問われている時代でもある今、屋久島や奄美大島、桜島など大自然を有するここ鹿児島だからこそ向き合える問いがあるのではないでしょうか。

私たちにとって「薩摩」は変革のDNAを意味します。私たちの血、そしてこの地にはきっとその意志が脈々と流れているはずです。この150年ぶりの大変革期に、ここ鹿児島から新たな文明を問ううねりを創ってゆくことが私たちの目的です。

薩摩会議では、あらゆる垣根を超えて、多様な市民が全国全世界から集い、意思ある集合知としてこれからの地球社会のあり方を鹿児島を舞台に問い、共に未来を創造します。

薩摩会議2023 公式HP
https://satsuma-kaigi.jp/

Day1 :4月21日(※Day1はオンライン配信のみ)

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13:20-14:20 オープニングセッション

いよいよ幕を開ける薩摩会議という名の壮大な「作戦会議」
〜イノベーションの観点から見る2023のテーマとは?〜

2022年4月に開催された第1回薩摩会議において、約200名の参加者が集い、偶然か必然か驚くべきプロジェクトが立ち現れてきました。このような成果をもたらした理由は、薩摩会議に参加した人々が、従来の思考枠組みから自由になり、「最小限の必然と最大限の偶然」というアプローチにより生まれたのではないでしょうか。私たちは、今後もこのような考え方をリスペクトし、「壮大な作戦会議」とも言われる薩摩会議で生み出されたアイデアを実践に移し、150年後に向けた新たな世界を創造することを期待しています。オープニングセッションでは、この1年間の成果を振り返り、薩摩会議の本質について探究します。

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風間 美穂氏

一般社団法人リリース 共同代表理事
一般社団法人シンク・ジ・アース
クリエイティブやコミュニケーションの橋渡しをする Producer / Creative Catalyst として、2013年からRELEASE;に参画。地域企業や自治体とのプロジェクトメイキングやマネジメント、事業プロデュースを担当。これまでは映像制作・デザイン会社を経て、2007年からThink the Earthに所属。企業や政府、NPO / NGOやクリエイター等の間を結び “エコロジーとエコノミーの共存”を目指すべく、環境コミュニケーション分野では学びのコンテンツづくりや、企業のCSR企画 / 新事業開発等に携わってきた。新潟生まれ、京都在住。

大室 悦賀氏

長野県立大学 グローバルマネジメント学部教授
京都市ソーシャルイノベーション研究所 所長
1961年 東京都府中市生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程満期退学。一般企業、行政を経て現職。専門分野はソーシャル・イノベーション。著書には『サステイナブル・カンパニー入門』学芸出版社 、『入門企業と社会』中央経済社、『ソーシャル・ビジネス・ケース』中央経済社、『ソーシャル・イノベーション』NTT出版などがある。

下園 正博氏

株式会社下園薩男商店 代表取締役
株式会社まちの灯台阿久根 取締役
NPO法人SELF 理事
創業昭和14年、イワシ丸干しの製造が主な水産加工会社の三代目。東京でIT会社、水産商社で勤務後、2010年に帰郷。干物の消費量が減る中、イワシの丸干ししか作っていなかった実家で2013年に丸干しのオイル漬け「旅する丸干し」を販売開始し天皇杯を受賞。企業理念「今あるコトに一手間加え、それを誇り楽しみ人生を豊かにする」をかかげ、商品・サービスの開発、イワシビル、山猫瓶詰研究所といった店舗運営をおこなう。 人はなんのために生きるのかと自問自答しながら、会社として、人としてどうすべきかを模索している。

須部 貴之氏

株式会社KISYABAREE 代表取締役
NPO法人SELF 共同代表理事
1978年生まれ。鹿児島出身。明海大学不動産学部卒。ディズニーリゾート、三井不動産グループを経て、2013年に鹿児島へUターンし同年リノベーションスクール@北九州に参加。鹿児島県内にリノベーションまちづくりを推進している。「騎射場のきさき市」という1万人規模の地域イベントを主宰。地域開発と人材育成を軸にこれからの地域に必要な場を支える株式会社KISYABAREEを設立。民間や行政の様々な主体と連携して、地域開発事業、人材育成事業、組織開発事業などのプロデュースと不動産業を手がけている。

手嶋 州平氏

株式会社musuhi 取締役 Chief Educational Officer
鹿児島生まれ。大学より13年間をアメリカで過ごし2019年に帰国。Berklee College卒。Isabella Stewart Gardner美術館にて鑑賞教育プログラムを修了。アメリカにて学生のリーダーシップ研修コーディネート、日本では札幌の高校や東京の保育園、京都大学、鹿児島外語学院、また企業とのアートを通した教育やワークショップの実践など、創造的な学びへの取り組みを行う。昨年よりmusuhiにて、「学び」を軸に垣根を超えて未知の探求と挑戦を続ける文化の形成を目指し、「かごたん」(鹿児島探究プロジェクト)に取り組んでいる。

ふるかわ りさ氏

そらのまちほいくえん 園長
EAT LOCAL KAGOSHIMA 発起人
NPO法人SELF 共同代表理事
1977年鹿児島県生まれ。専門は第二言語習得。韓国、中国、日本の大学や企業等でカリキュラムマネジメントや、教科書執筆を行う。国外での教師生活を起点に、新しい教育の在り方を実現するため鹿児島県霧島市に「ひより保育園」鹿児島市に「そらのまちほいくえん」を開園。また、霧島市にレストラン併設型の物産館「日当山無垢食堂」を構え、地元の生産者との連携を深め、広義の食育を実現すべく奮闘中。流通のあり方、消費者や生産者の食に対する意識をアップデートすることで、環境負荷の低減と食の豊かさ向上を同時に実現させたい。

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14:30-16:30 基調セッション1「歴史×Transformation」

現代における明治維新とは何か。
〜歴史から未来を見つめ、真の社会変容を問う〜

これは歴史的セッションになるでしょう。明治維新の立役者である木戸孝允の6代目、木戸寛孝氏が明かす「明治維新の真実」。その歴史的転換を下敷きにしながら、アナロジー思考で現代と未来を行き来する。150年前の明治維新、そのシステムが限界に来ている現代、そして150年後の景色とは?300年分の社会像を脳みそをぐちゃぐちゃに語り尽くす2時間。社会における真の変容と何か、どうやったら起こせるのかを解き明かします。話し手は「明治維新150周年って祝ってる場合じゃないよね」と、いち早く違和感を表明し、本主催SELF発起のきっかけを作ったクリエイター坂口修一郎氏。進行は、ビジョンづくりの専門家であり、様々な未来プロジェクトを仕掛ける高木新平氏。「社会変えたいけど、変わらないよね」と希望と絶望の間にいる人にこそ聴いてほしい。必ず何か一つ、現状をブレイクスルーする視点が得られるはず。※このセッションを聴くかどうかで残り二日間の濃度が変わります。
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木戸 寛孝氏

世界連邦運動協会 理事長
1969年生まれ。慶応大学法学部卒後、(株)電通に入社。電通を退社後、1999年10月から2003年3月まで千葉県香取市で農業に従事。2003年11月から、国際NGO世界連邦運動協会の事務局長として、2002年オランダ・ハーグに常設された国際刑事裁判所(ICC)に日本政府が加盟するためのロビー活動において中心的役割を果たす。2022年10月より理事長に就任。明治維新の元勲・木戸孝允の直系6代目。

坂口 修一郎氏

BAGN Inc. 代表
GOOD NEIGHBORS JAMBOREE 代表
NPO法人SELF 監事
1971年鹿児島生まれ。無国籍楽団ダブルフェイマスのオリジナルメンバー。2010年より鹿児島でクロスカルチャーな野外イベント〈グッドネイバーズ・ジャンボリー〉を主宰。BAGN(BE A GOOD NEIGHBOR) Inc.代表として現在は東京と鹿児島の2つの拠点を中心に、日本各地でオープンスペースの空間プロデュースやイベント、フェスティバルなど、ジャンルや地域を越境しながら数多くのプレイスメイキングを手掛けている。

高木 新平氏

NEWPEACE Inc. 代表取締役CEO
富山県 クリエイティブ・ディレクター
1987年富山県出身。早稲田大学卒業後、(株)博報堂に入社。2014年独立し、(株)NEWPEACEを創業。未来志向のブランディング方法論「VISIONING®︎」を提唱し、数多くのスタートアップの非連続成長に携わる。現在は、コミュニティマネジメント事業を展開。その他、富山県成長戦略委員、(株)ワンキャリア社外取締役など。 ■Discord/Slack分析ツール「comcom analytics」、起業家の人生ストーリーPodcast番組「インサイドビジョン」、子育て夫婦の生会話「妻のパンチライン」など、全て無料公開なので要チェック🔥

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16:45-18:45 基調セッション1「文明×Transformation」

人と自然の相互関係を屋久島から考える
〜進化の観点から文明の再考〜

今年屋久島は世界自然遺産登録30周年を迎えます。九州で最も高い山を有する標高差から生まれる生物の多様性。そして雨が降り、森から川、そして海にまでつながる、水のめぐりを肌で感じれられる自然の近さ。人の暮らしと自然環境との関係性が問われている今、改めて屋久島という島の重要性が増しているように思います。今年の文明セッションは、そんな屋久島に関係の深い3名で行います。若かりし頃は屋久島で猿の研究に明け暮れていたと仰る、ゴリラ(人類進化)の研究で著名な山極先生。日本のファシリテーターの草分け的存在であり、屋久島には40年前から通う中野民夫さん。そして屋久島で長らく宿とガイド業を営みながら、自然と人との関わりをみつめ学び続けている今村祐樹さん。薩摩会議は、まさに「これからの時代の文明の在り方を問う」場ですが、それをど真ん中で扱うセッションとなります。この場で生まれた問いが、今年の薩摩会議の3日間を導いていく。そんな気がしてなりません。
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中野 民夫氏

屋久島 本然庵 主宰
ワークショップ・ファシリテーター
東京工業大学 名誉教授
1957年東京生まれ。学生時代は海外への一人旅。株式会社博報堂に就職、1990年前後に休職・留学しCIISで組織開発・変革を学び、ワークショップに出会う。復職後、人と人、自然、自分自身がつながり直すワークショップや、参加型の場づくりの技法ファシリテーション講座を実践。2012年に同志社大学へ、2015年から東工大のリベラルーアーツ研究教育院で参加型授業を展開し、2023年3月に定年退職。屋久島に本然庵という拠点を創り、マインドフル・リトリートなどを実施。歌や絵を楽しむ。主著に『ワークショップ』『学び合う場のつくり方』など。

山極 壽一氏

総合地球環境学研究所 所長
1952年東京都生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。ルワンダ共和国カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター研究員、京都大学霊長類研究所助手、京都大学大学院理学研究科助教授、同教授、同研究科長・理学部長を経て、2020年まで第26代京都大学総長。人類進化論専攻。屋久島で野生ニホンザル、アフリカ各地で野生ゴリラの社会生態学的研究に従事。日本霊長類学会会長、国際霊長類学会会長、日本学術会議会長、総合科学技術・イノベーション会議議員を歴任。南方熊楠賞、アカデミア賞 受賞。

今村 祐樹氏

SUMU YAKUSHIMA
合同会社モスガイドクラブ 代表
大阪府吹田市生まれ。大学卒業後、就職した仕事をやめ「自然の中で生きる力を身につけよう」と23歳の時屋久島に移住。かつて「山10日、海10日、里10日」と形容された屋久島の森川海と一体であった流域コミュニティの再生を通して「いつでもどこでもおいしい水が飲める地球をまず屋久島から実現する」を目標に様々なプロジェクトに取り組む。暮らしたくなる島の魅力づくりとともに人が訪れば訪れるほど島の自然がますます美しくなっていくような仕組みづくりに奔走している。

チケットのご購入、薩摩会議の詳しい情報は公式HPをご覧ください
薩摩会議2023 公式HP
https://satsuma-kaigi.jp/

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